鉄道模型を長く楽しむなら工具選びには十分に注意しなければいけません。
ジオラマ作りはもちろん、模型車両のお手入れをスムーズに行う際にも模型用の工具は必須です。 車両やストラクチャーなどを素手で触るのは汚れの付着や変形などのトラブルの原因になるので良くありません。力の加減を誤り、破損させてしまうおそれもあることから、鉄道模型を趣味にする人なら工具を揃えておくことが重要と言えます。鉄道模型のほとんどは手の平に収まるほどの小さいサイズなので、工具も相応のサイズの物を選ぶことが重要です。 ペンチやピンセットなど、先端が細くなっている工具は小さい部品を扱うのに不可欠と言えるでしょう。
特にピンセットは先端が真っすぐな物と曲がっている物を二つ用意しておくのが作業を効率的に行うコツです。どちらのピンセットもわずかな力で小さい部品などを傷つけずに扱うことができます。小さな鉄道模型を破損させずに扱うためにはピンセットは最低でも用意しておきたい工具と言っても過言ではありません。ピンセット以外にはハサミやニッパー、カッターナイフなどの裁断用の工具が必要になります。 車両の部品をランナーから切り離す、シールを線に沿って切るなど模型工作には切る作業がつきものです。また、改造や修理で不要な部分を切り取る際にも裁断用の工具は重宝します。それぞれ用途は異なるものの、すべて用意しておけば便利です。
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鉄道模型に使う工具は模型専門店で買い揃えるのが確実な方法です。模型用のミニサイズなので車両やストラクチャーを傷つける心配がありません。 ホームセンターなど一般の小売店でも工具は販売されていますが、小さい模型に適したサイズの製品は多くないので注意しましょう。
鉄道模型は実車の特徴を忠実に再現しているのが大きな魅力ですが、その一方で塗装については必ずしもすべての車両が綺麗に再現されているとは言い切れません。模型車両は専用の工作機械で作成され、塗装もその多くが機械による吹き付けによるものです。
筆塗りによる塗りムラがないのが利点ですが、その一方で細かい部分の塗り分けができない欠点もあります。模型車両は手の平に収まるほどの小さいサイズなので、吹き付け塗装ではどうしても細かい部分も同じ色になってしまうのです。
通気口やアンテナ、連結部分など本来は異なる色合いの部分が周りと同じ色になっていることは珍しくありません。リアルな質感にこだわるなら再塗装が欠かせないと言えるでしょう。
模型車両への再塗装は決して容易ではありません。最大の問題は車両が小さいことで生じる、塗装後の質感の違いです。工作機械による吹き付け塗装と購入者による筆塗りでは、塗料の皮膜の厚さに大きな違いが生じます。模型車両を実車と同じサイズとして見た場合、筆塗りを施した部分は塗料の巨大な固まりが付着している状態と言えます。
再塗装の部分だけが厚く出っ張り、不自然な感じになるのは避けられません。塗料の皮膜を薄くするならエアブラシが適していますが、それでも車両作成時の吹き付け塗装と比べると皮膜が厚いので慎重な作業が求められます。他の部分に塗料が付着しないように、予め養生を施しておくことも忘れてはいけません。
リアルな質感にこだわるのも鉄道模型を深く楽しむための心得ですが、外装の色合いを忠実に再現することを目的とした再塗装は工作に慣れている人でも難しい作業です。
小さいサイズの車両にあるわずかな出っ張りや凹みの部分だけに色を付ける作業は高い集中力と高度な工作スキルが必要です。そのため、鉄道模型の初心者は避けるのが無難と言えるでしょう。